“シーセンスによってユーザー像の解像度 が上がってきました。今後は会員獲得に向 けて、より積極的に施策を進めていきます”


毎日新聞社 デジタルメディア局 デジタルビジネスグループ

ディレクター 佐々木 竜介氏

ディレクター  楢本 隆治氏

         平 宗之氏

データの可視化でチームが一致団結 / 粒度の細かいターゲティング施策で有料会員獲得を目指す毎日新聞社

粒度の細かいターゲティング施策で有料会員獲得を目指す「毎日新聞社」のシーセンス導入事例

Overview

1872年に創刊し、現存する新聞として最も長い歴史を持つ毎日新聞。発行元である毎日新聞社は、新聞発行だけでなく、早期よりニュースサイトの運営に注力してきました。1995年に速報ニュースを伝える「JamJam」を開設して以降、変遷する情報ニーズに応じて、多種多様なデジタルビジネスを展開しています。

そして2015年6月から、月額制の電子新聞サービス「デジタル毎日」を開始しました。最新ニュースや解説記事、コラムなどのコンテンツをはじめ、紙面ビューアーで朝夕刊や地域版の紙面が読めるほか、過去5年分の記事データベース検索が利用できます。また、さまざまな特典が得られる会員向けサービスも充実しています。

Challenges

楢本隆治氏は、「ニュースサイトの有料化に伴い、新規顧客獲得の戦略を検討するうえで、サイト訪問者(ユーザー)の属性や閲覧行動のデータ取得は必須でした」と、当時の状況を振り返ります。

欲しかったのは、自社の会員システムとデータ連携が可能で、自社のオーディエンスデー タをプライベートに管理できるソリューションでした。ロイヤリティの高いユーザーを発見し、会員獲得に向けて迅速、かつ柔軟にアクションを起こせる効果的なツールを探していたといいます。

「これらの条件を満たしていたのが、シーセンスのソリューションでした。通常、後から外 部ソリューションと連携させなければ施策を実施できないケースが多いのですが、シーセンスは必要な機能がそろっていまし た。API(Application Programming Interface)が充実していることや、トータルコストのメリ ットも大きかったですね」(楢本氏)

「続きが読みたい」ページ作りで会員登録を促進

現在、毎日新聞社では、シーセンスのソリューションを活用し、主に「ユーザー属性に基づく記事レコメンド(サイト回遊策)」「会員登録の促進(有料会員獲得策)」「編集業務の効率化(編集支援策)」を展開しています。 自社の会員システムとCxense DMPを連携させ、さらにCxense Insightで、「どのような属性のユーザーが」「どのようなコンテンツを読んでいるのか」「サイトの滞在時間はどのくらいか」といった閲覧動向を把握し、ユーザーの興味・関心を軸に記事レコメンドを行いました。そして、Cxense AdvertisingやCxense Contentsを活用し、ユーザーの行動履歴からコンテンツや広告を出し分け、会員登録へと誘導しました。 平宗之氏は、「属性ごとの行動や、読まれているコンテンツの種別などが把握・分析できるようになったことで、セグメントのバリエーションが増加し、より粒度の細かいターゲティングが可能になりました」と、その効果を説明します。

有料会員獲得では、ユーザーに対して「読みたいコンテンツがたくさんある」と興味を持ってもらえるような施策を実施しました。「デジタル毎日」は、無料会員に登録すれば、一ヵ月あたり一定数の有料記事を閲覧できる「メーター制」を導入しています。月間の閲覧ページ数が上限に達した無料会員が有料記事を読もうとした際には、単に有料会員への登録を促すだけでなく、閲覧しようとした記事の冒頭を表示し、「続きが読みたい」と思わせるようなページを、シーセンスのサポートを得て構築しました。また、Cxense Advertisingで、オーバーレイ広告の表示や、属性に応じたクリエイティブの出し分けなども実施しました。

「こうした施策による会員登録のステップは、Cxense DMPの『ファネル機能』で可視化できます。会員登録ページの入り口から申し 込み手続き、完了に至るまでのステップを一括りにして設定し、ファネル表示するのです。 ユーザー動向をはじめ、離脱しているページも確認できるので、サイト内の導線やページ 内容の改善に役立ちます」(平氏)

編集支援では、Cxense Insightに備わっている「ワークスペース機能」を活用し、各指標を多彩なウィジェットで表示しながら、リアルタイムでサイト動向をモニタリングしています。ウィジェットは自由に選択・配置できるので、担当者ごとに独自のワークスペースを作成し、自分が知りたい分析結果を重点的に確認できます。

また、「ワークスペース」の画面を局内の大型モニターに表示し、スタッフ間で共有しています。平氏は、「ユーザーがどのようなニュースに関心を持っているか、リアルタイムで把握で きる。こうした情報は、編成内容の更新タイミングやレイアウト(どこに何を表示させるか) 、アイキャッチとして有効な言葉の選択など、 編成担当者の判断材料として大いに役立ちます」と評価します。

データを軸にした公正で素早い意志決定が可能に

「シーセンスソリューションの導入で、大きく変わったことがあります。それは、チームメンバー間に共通言語ができたことです」

こう語るのは佐々木竜介氏です。毎日新聞社は編集局、販売局、広告局、技術本部などが縦割りの組織として構成されていますが、デジタルメディア局は一つの局内に編集、営業、技術など複数の部署が存在します。

「それまで、社内での出身母体がそれぞれ違うメンバーが、自分の『経験』に基づき施策を立案する傾向がありましたが、シーセンスの導入により、データを共有し、これを共通言語とすることができました。メンバーが同じ基準を持って議論し、公正な判断で素早い意志決定ができるようになったので す」(佐々木氏)

これにより、メンバー同士がお互いの作業に興味を持ち、アイデアを素早く形にできるようになったことは大きな収穫でした。佐々木氏は、「例えば、編集担当者が考えたアイデアを技術担当者に相談すると、データを見ながら話し合い、その場で解決策を見出すスピ ード感で作業が進むのです」と説明します。

もう一つ、3人が評価するのは、シーセンスの技術支援体制です。メンバーひとりひとりが 新たな施策に対して積極的に取り組むようになったのは、「漠然とした要求にも可能性を提示し、こちらの意向を汲んで対応してくれるシーセンスの技術部隊がいたから」だと楢本氏はいいます。

「シーセンスは『製品を導入したら終わり』ではありません。定期的にミーティングの時間を設け、こちらの質問や要望に耳を傾けてくれる。Wall Street Journalなど、世界のパブリッシャーで多くの導入実績もある。パブリッシャーの視点に立脚した製品とサービスだと思います」(楢本氏)

今後は、セグメントを活用したマーケティングの自動化や、Cxense InsightのデータでLTV(Life Time Value)を長期化する新たな施策にも注力していきたいと語る楢本氏。「デジタル毎日」の進化は、シーセンスとともに、さらに加速していきます。

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