パブリッシャーとアドブロック

23 Aug 2017 | By CXENSE Japan

より多くの消費者がアドブロッカーを導入するに従い、メディア企業は2020年までに121億ドルの収益を失うと予測されています。

現在、Webサイトの来訪者は関連性がなく、その他大多数向けの、無作為な広告によって悩まされています。ユーザーがアドブロッカーをインストールすると、広告コンテンツが何の価値ももたらさないと言われています。消費者は長年にわたりこのような広告の乱発に耐えてきましたが、アドブロッカーはこの不均衡な関係を一度に終わらせる手段を提供しました。

アドブロッカーはパブリッシャーに多額の財政負担をかけていますが、メディア企業の50% 以上はそれにどう対応していいかわかっていません。世の中のパブリッシャーは広告をブロックする規制のために法廷にかけられていますが、何年も変化が見られません。解決するまでは、パブリッシャーや広告主は消費者との間の悪い関係性を作り直すよう努めなければなりません。

ユーザーにコントロール権を与えましょう

お客様の信頼を取り戻すための最初の一歩は、コンテンツの閲覧やタイミングを何らかの方法でコントロールすることです。オンラインビジネスを継続的に運営するために広告が必要な場合があり、視聴者へ何らかのギブアンドテイクが必要になります。

コンテンツに関しては、70%のユーザーが、パブリッシャーや広告主が提供するコンテンツをある程度、もしくは完全にコントロールしたいと考えています。これには、なぜ、そしてどのようにパブリッシャーがメッセージをターゲティングしているか把握することを含んでいます。

貴社データをコントロールしましょう

読者がFacebookやTwitterのコンテンツを消費するに従い(ソーシャルメディアユーザーの60%以上がソーシャルプラットフォームにあるニュースを見つけてシェアする)、マーケティング担当者はソーシャルデータについてもっと把握する必要があります。

GoogleやFacebookのような主なコンテンツアグリゲーターはパブリッシャーと収益を共有していますが、収集する膨大な量のデータについては見落とされがちです。パブリッシャーは、コンテンツアグリゲーターとデータの共有契約を交渉することで、読者のより良いインサイトを得て、より価値のあるコンテンツを提供することができます。読者は自分が欲するコンテンツを手に入れると、ロイヤリティーが高まり定期購読しやすくなり、より多くの収益をもたらして、アドブロッカーの影響を軽減するのに役立ちます。

データを利用してアドブロッカーの必要性を打ち消しましょう

パブリッシャーはデータ管理やコンテンツパーソナライズに役立つ技術に投資する必要があります。ユーザーエクスペリエンスを最適化するために、パブリッシャーは1st パーティデータと3rdパーティデータに基づいて、コンテンツをユーザー固有の興味に直接カスタマイズさせる必要があります。パーソナライゼーションソリューションはユーザーの検索履歴やインターネットでの行動に基づいて各ユーザーのプロファイルを作成することに役立ちます。これらのプロファイルはまた、読者がWebで最もアクティブな時間に関する情報を伝えることもできます。これにより、クリック数を増加させ、最終的にカスタマーロイヤリティが向上します。

ノルウェーの新聞社Sunnmørspostenは、DMPとパーソナライゼーションテクノロジーを利用することで、ターゲットしていない広告費と比較して広告のCTRを100%向上させました。CTR数の増加はユーザーのコンテンツへの興味度合いを表し、Webサイトでアドブロッカーを利用する可能性が低いことを意味します。

許可を得ることなく、免除しないこと

アドブロッカーはいつでもすぐに出るわけではないようです。アドブロッカーを導入している消費者の数は、今後4年間で2倍になると予測されています。

これを取り戻すために、パブリッシャーはこの課題に関してユーザーへ偽りなく伝え、解決策を見出すことを考える必要があります。関連広告をお客様へ提示する許可を得ることから始めることができます。これについてはいくつかの方法がありますが、最も効果的な方法はユーザーがWebサイトへ入る前にアドブロッカーを無効にするように求めることではないでしょうか。

The Washington Post は2015年に、一般的なアドブロッカーを利用する来訪者に向けて、閲覧を継続したい場合は、それをオフにするように求めることを始めました。ポップアップが表示されると、ユーザーがソフトウェアを無効にし、記事の残りは読者が受け入れるまでぼかして表示されます。

もう一つの選択肢は有料の定期購読へ登録することです。消費者がアドブロッカーをオフにしたくない場合は、広告費の損失を相殺するためにパブリッシャーへ定期購読を登録することができます。

アドブロッカーは、マーケティング担当者へお客様が見たい素晴らしいコンテンツをシェアすることを始める時を最終的に納得させる力になるかもしれません。パブリッシャーは、ユーザーデータの所有権を取得し、読者へ提供している広告やコンテンツをパーソナライズすることから始めます。それは、ブランドの取り組みを人間らしくし、ユーザーが見逃していることを尊重することによって、お客様の信頼を得ることです。

この記事はCxense CPO Tom WildeがMartech Advisorに寄稿したものを転載しています。